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HDRとは?HDR10とドルビービジョン、SDRの違いを解説

HDRとは何か?HDR10とドルビービジョン、SDRの違いを解説 ディズニープラス基本・お得情報

ディズニープラスなどの動画配信サービスやUHD BD(4Kブルーレイ)などでは「HDR10」や「ドルビービジョン(Dolby Vision)」という高画質の規格に対応した動画が数多くあります。
これらHDR10、ドルビービジョン(Dolby Vision)とは何なのか?従来までの方式「SDR」と「HDR」の違い、特徴などを分かりやすく解説します。

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HDRとは?

HDRとは「High Dynamic Range」の略で、それまでの方式であるSDR(Standard Dynamic Range)に比べてより広い明暗を表現できる技術のことを指します。
この映像技術の方式としてHDR10やドルビービジョン(Dolby Vision)という規格が存在しています。

スマホやデジカメなどでの写真、静止画における「HDR」は映像の「HDR」とは別のものです。
写真撮影のHDRとは1枚の写真撮影の際に同時に複数枚を記録、それらを自動的に合成して明るい部分と暗い部分を補い合った綺麗な1枚の写真を作る技術のことをいいます。

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HDR10

HDR10とは明暗の差を1024段階(色深度:10bit)で表現でき、最大10000nitまでの輝度表現に対応した映像のHDR規格のことです。このHDR10は全米民生技術協会(Consumer Technology Association)によって策定され、ライセンスフリー(無料)で利用が可能です。

なお、旧方式のSDRでは明暗の差を256段階(色深度:8bit)で表現でき、最大100nitまでの輝度表現に対応していました。

HDRとSDRで表現できる輝度の範囲とその比較

映像におけるHDR技術としては現在はHDR10が業界標準と言える状況で、多くの4Kテレビや高画質なスマホなどが対応している規格です。

nit(ニット) とは?

nit(ニット) とは明るさ(輝度)を示す単位のことで、数値が大きいほど明るい事を示し、人の目は0.001~20000nit程度までの光を認識できるといわれています。
別名カンデラ毎平方メートル(cd/m2)。

HDR10ではSDRよりも明暗の差を4倍も細かく表現でき、SDRの100倍もの輝度にも対応しました。
そのため、明るいところはより明るく表現できる、明暗や色調のグラデーションがより自然で綺麗に表現できるなどの利点があります。

HDRとSDR(旧方式)の映像比較イメージ図

上記のイメージ画像のようにSDRでは画面上にある光ってはいない白色と光り輝く白色を似たような「白い色」としてしか表現できませんでした。しかし、HDRでは白い色のものは「白い色」として表現され、白い光は「輝く光」として表現することができるようになります。

ドルビービジョン(Dolby Vision)

ドルビービジョン(Dolby Vision)とは明暗の差を4096段階(色深度:12bit)で表現でき、最大10000nitまでの輝度表現に対応する映像のHDR規格のことです。

輝度の最大値はHDR10と同じく最大10000nitまでですが、明暗の差をHDR10の4倍細かい4096段階で表現出来るため、HDR10よりもさらに滑らかな色の階調を表現可能です。

またHDR10では、動画全体で最大輝度を指定する仕様になっていますが、ドルビービジョンでは動画内のシーンごとに輝度を設定することが出来る仕様になっています。これにより画面全体が明るいシーンはより明るく、画面全体が暗いシーンは細かな明暗の表現がさらに可能となります。

ドルビービジョンはHDR10と比べると表現技術としては上であると言えますが、1つだけ欠点があります。それは利用にはライセンス料が必要となる点です。

HDR10がライセンスフリーの規格であるのに対して、ドルビービジョンはドルビー社へのライセンス料の支払いが必要な規格です。そのため、映像制作側の予算が潤沢な場合はドルビービジョンが利用され、限りがある場合にはHDR10が利用される事が一般的となっています。

HDR10やドルビービジョンで動画を見るには?

HDR10やドルビービジョンで動画を視聴するためには、動画がこれらの規格に対応していることと、利用端末がHDR10やドルビービジョンに対応している必要があります。
4K画質に未対応の端末(iPhoneやアンドロイド端末など)でもこれらの条件がそろえばHDR10やドルビービジョンの表現力を体感することができます。

HDR10とドルビービジョン、SDRに関するまとめ

HDR10とドルビービジョン、SDRの比較

映像のHDR技術であるHDR10やドルビービジョンでは金属のきらめきや物の光沢など、細かな質感表現が向上し、暗いシーンでの細かな色の表現も可能となり、単純に表現可能な明るさの上限が上がるだけではない、画質の深み、表現の向上を感じることが出来る技術です。

SDRでは明るさの細かな差を表現できなかったため、暗いシーンで動く物が良く見えない、眩しいほどにきらめく光を感動的に表現することも出来ませんでした。

ディズニープラスでは4K UHD対応作品の多くがこのHDR10やドルビービジョンに対応しています。そのため、対応デバイスで視聴することで、これらの表現向上を体感して楽しむことが出来ます。

参考元:ディズニープラス公式サイト